トークン。プロンプト。 API。ハルシネーション。ファインチューニング。
AIの世界は横文字だらけだ。
「よくわからないけど、すごいんでしょ?」 この態度では、AIへの投資判断ができない。
全部を理解する必要はない。 経営者として「これだけ知っていれば十分」 という10の概念を選んだ。
AIリテラシーは、 AIを「作る」ための知識ではない。 AIを「使う判断をする」ための知識。
経営者に必要なのは、 コードを読む力ではなく、 AIの能力と限界を正しく理解する力。
この10の概念を知っていれば、 AI投資の判断、ツール選定、 チームへの指示が格段に良くなる。
- ①トークン:AIの「単語」であり「通貨」
- ②プロンプト:AIへの指示文。質が出力を決める
- ③モデル:AIの「頭脳」。性能とコストが違う
- ④API:ソフトウェア同士をつなぐ窓口
- ⑤ハルシネーション:AIの「嘘」。自信満々に間違える
- ⑥コンテキストウィンドウ:AIの「記憶の容量」
- ⑦ファインチューニング:AIを自社用にカスタムする
- ⑧RAG:外部データを参照させる仕組み
- ⑨エージェント:自律的に動くAI
- ⑩セルフホスト:自社サーバーでAIを動かす
トークンを理解したらAIコストが見えた
「トークン=AIの通貨」と理解した瞬間、AIへの支出が初めて経営の視点で見えるようになった経営者がいる。それまでは「月のAI費用が高い気がする」としか言えなかったのが、「このプロジェクトはトークン消費が多い理由はなぜか」と聞けるようになった。具体的には、Claude Proプランは月額$20(約3,000円)で一般的なバイブコーディング作業なら十分足りる。大量のドキュメントを読み込ませる使い方をすると消費が増え、APIを直接使う場合は1,000トークンあたり数円〜数十円の従量課金になる。この「単価の感覚」を持てるかどうかが、AI投資の意思決定の質を大きく変える。概念を知ることで、数字の意味がわかるようになる。
ハルシネーションを知って事故を防いだ──AIは嘘をつく
AIの出力を100%信用して業務に使っていた経営者が、ハルシネーション(AIが事実でないことを自信満々に生成する現象)を知り、全出力を人間が確認するルールに変更した。実際に、AIが架空の法律条文を引用していたケース、存在しない統計データを「出典付き」で生成していたケース、競合他社の誤った情報を断言していたケースが後から判明した。対策は「AIの出力を最終判断に使わない。ドラフトと下調べに使う」というルール1つ。これだけで、ハルシネーションによる経営判断ミスのリスクを大幅に下げられる。AIは「優秀なアシスタント」だが「最終決定者」ではない。この認識が最重要だ。
AIリテラシーを実践的に身につける
- この記事の10概念をまず一読する。理解度60%で十分。「聞いたことがある」レベルになるのが最初のゴール
- AIツールを使うたびに、関連する概念を意識してみる。「これがトークン消費か」「これがハルシネーションのリスクか」
- 月1回、AIに関するニュース記事を1本読む。難しければ記事をAIに要約させて読む。これ自体がAI活用の練習になる
AIリテラシーは、 「AIを使うため」の知識ではない。
「AIを正しく判断するため」の知識。
経営者として、 投資に値するかを見極める力。 リスクを正しく評価する力。
それが、10の概念で手に入る。