AI時代の在り方2026-02-186分で読める

非エンジニア経営者のAI開発マインドセット──「完璧」を手放す技術

非エンジニアの経営者がAI開発で挫折する 最大の原因は、技術ではない。

「完璧に作りたい」という思考だ。

仕様を完璧に決めてから作りたい。 見た目も機能も完璧にしたい。

このマインドが、 最大のブレーキになっている。

プロのエンジニアは 「最初のバージョンは必ず不完全」と知っている。

だから、まず動くものを作り、 使いながら改善する。

これが「プロトタイプ思考」。

非エンジニアの経営者は、 このマインドを持つだけで 開発の成功率が劇的に上がる。

完璧は、最初には来ない。 繰り返しの先に来る。

  • 完璧主義がAI開発を止める構造
  • プロトタイプ思考──まず動かす、使いながら磨く
  • 「80%でリリース」が正解である理由
  • 失敗を「バグ」ではなく「フィードバック」と捉える
  • エンジニアと非エンジニアの思考の違い
  • 経営者が持つべき3つのマインドセット

完璧主義を手放した経営者──仕様書を捨てた3日間

静岡の物流会社(年商18億円)の経営者は、社内ツールを作る前に2週間かけてExcelで仕様書を作り込んだ。画面の構成、入力項目、データの持ち方、エラー処理まで。それを持ってバイブコーディングを始めたが、作り始めると仕様書通りにならない。AIが出力するものと自分のイメージが合わず、毎回仕様書を修正しながら進める無限ループに陥った。「仕様書を捨ててください」というアドバイスを受け、まず「社員名・日付・今日の作業内容を入力して送るだけの画面」を作ることにした。3日後、現場で実際に使い始めたところ「スマホで入力できないと不便」という声が上がった。その声を聞いてから対応した方が、仕様書で想定した10倍リアルな改善ができた。

80%でリリースする勇気──見えなかった景色

「もう少し直したい」という気持ちを抑えて社内に公開した経営者の経験がある。完成度70〜80%のツールを「まず使ってみて」と10名の社員に渡した。すると、自分が想定していなかった使い方をするメンバーが現れた。「一覧画面で印刷できたら便利」「複数の案件を横断で見たい」「スマホで写真を添付したい」──これらはすべて、完璧に作ってからリリースしていたら永遠に見えなかった声だ。完璧に作ってからリリースしていたら、自分のイメージだけで作り込んだ、誰にとっても使いにくいツールが生まれていた可能性が高い。フィードバックは最高の設計書になる。

マインドセットを変える3つの習慣

  1. 「まず動くものを作る」をルールにする。仕様書は作らない。最初の指示は3行以内
  2. 「80%で公開する」と決める。残り20%はフィードバックから決める。完成度より「使ってもらうこと」を優先する
  3. 「失敗=情報」と捉え直す。エラーは壊れたのではなく、改善すべき点を教えてくれている。この解釈の転換が、バイブコーディングを楽しいものに変える

完璧を手放すことは、 実は経営にも通じる。

完璧な戦略を待っていたら、 永遠に動けない。

まず動く。使う。直す。 このサイクルが、 経営でもAI開発でも、 最も速く成果を出す方法。

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