「コードを書かずにアプリを作る」
この目的に対して、 2つのアプローチがある。
ノーコード(Bubble、Notion等)と バイブコーディング(AI×自然言語)。
どちらも「非エンジニア向け」を謳う。 でも、本質は全く違う。
ノーコードは「部品を組み合わせる」。 バイブコーディングは「言葉で伝えて作らせる」。
ノーコードの限界は、用意された部品の範囲内でしか作れないこと。 「この機能が欲しい」→「その部品はありません」で詰む。
バイブコーディングにはその制約がない。 AIがコードを書くから、理論上は何でも作れる。
ただし、複雑になるほど人間の監督が必要になる。 どちらが優れているかではなく、用途で使い分ける。 年商5億円以下の中小企業なら、まずバイブコーディングを試す価値がある。
- 自由度:ノーコードは部品の範囲内、バイブコーディングは無制限
- コスト:ノーコードは月額1〜5万円固定、バイブコーディングはトークン従量(数千円〜)
- 学習コスト:ノーコードはUIを覚える(数日〜数週間)、バイブコーディングは言語化力
- 拡張性:ノーコードはプラットフォーム依存、バイブコーディングは制限なし
- メンテナンス:ノーコードはプラットフォーム任せ、バイブコーディングは自己管理
- 結論:シンプルなものはノーコード、独自性が必要ならバイブコーディング
ノーコードで十分なケース──シンプルさが武器
社内の問い合わせフォーム、アンケート収集、簡単なデータベース管理。これらはNotionやGoogleフォームで十分対応できる。東京の人材紹介会社(年商3億円)では、求人票の管理をNotionで構築。設定に要した時間は半日、コストはゼロ。「もっとIT化したい」という動機から始めたが、実際に欲しいものはNotionで十分だった。バイブコーディングは選択肢の一つに過ぎない。シンプルなものはシンプルなツールで。費用対効果が最も高いのは「オーバーエンジニアリングをしないこと」だ。
バイブコーディングが必要なケース──独自性が決め手
自社独自の業務フローに100%フィットするツール、他社にないサービス、複数の既存APIとの連携が必要な仕組み。これらはノーコードの「部品」では作れない。大阪の卸売業(年商20億円)では、仕入先ごとに発注様式が異なる問題を抱えていた。既存のERPでは対応できず、Bubbleでも「その部品はありません」と詰まった。バイブコーディングで自社専用の発注書生成ツールを作ったところ、発注ミスがゼロになり、担当者の残業時間が月40時間削減された。作成に要した時間は3日、コストはAI利用料のみ。ノーコードでは実現できなかった独自仕様が、経営課題を直接解決した。
自社に最適なアプローチを5分で選ぶ
- 作りたいものを1文で書く(「○○を管理できるツールが欲しい」)
- 既存のノーコードツール(Notion、Bubble、Googleフォーム等)で実現できるか5分で調べる
- 実現できるならノーコードで十分。できないか、月額費用が高すぎるなら、バイブコーディングを検討する
- 判断基準は「独自性が必要か」「既存サービスの組み合わせで足りるか」の2点のみ
ツール選びは目的次第。
シンプルなものはシンプルに。 独自のものはAIの力で。
大切なのは「何を作るか」であり、 「どう作るか」は手段にすぎない。
正しい手段を選ぶ判断力こそ、 AI時代の経営者に求められるスキルだ。